「SFAって高いんでしょ?」と言われていたのは昔の話。
今や営業マン1人あたり1000円前後で導入可能なセールスフォース(以下、SFA)や営業支援システムも少なくありません。
ということで、今回は月額2,000円以下のSFAをピックアップして比較してみました。
2,000円以下の安いSFAをピックアップ
まずWEBで安いSFAを下記の通りピックアップしてみました。
・GrooForce
・Ecrea
・ちきゅう
・WaWaFrontier
この4つが今回はWEB上で月額2,000円以下で利用できるSFAとして見つけられました。
※上記以外にも該当するSFAがあるかもしれません。SFAメーカーの人、もし当ブログをご覧になられましたらお知らせください。
ではこちらの4つのSFAの機能を比較してみます。
安いSFAでも機能は凄い!?各SFAの機能を比較してみた
SFAの検討においてよく比較される機能にポイントを絞って、比較表を作成してみました。
ソフト名 | GrooForce | Ecrea | ちきゅう | WaWaFrontier | |
メーカー名 | アスペックス | エクレアラボ | ちきゅう | アイアットOEC | |
顧客管理 | 基本情報 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
担当者情報 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
商談履歴 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
訪問アラート | × | 〇 | ? | △ | |
案件管理 | 基本情報 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
進捗管理 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
売上見込管理 | △ | 〇 | DB作成 | 〇 | |
予実対比 | × | 〇 | DB作成 | 〇 | |
プロセス分析 | △ | △ | DB作成 | 〇 | |
商談管理 | 商談共有 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
上司コメント | 〇 | 〇 | × | 〇 | |
日報管理 | 〇 | 〇 | × | 〇 | |
訪問分析 | ? | △ | DB作成 | △ | |
グループ ウェア機能 |
スケジュール共有 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
提案書など 資料共有 |
〇 | 〇 | × | オプション | |
Todo管理 | × | 〇 | 〇 | オプション | |
メール配信 | 一斉メール | × | 〇 | × | × |
ステップメール | × | 〇 | × | × | |
ダッシュ ボード |
自由作成 | × | × | 〇 | ? |
オプション 対応 |
? | ? | 〇 | ? | |
オンプレミス対応 | × | 〇 | × | × |
※2018年2月 当サイト調べ(各社のWEB上の機能紹介より機能有無を判断)
※各メーカーの方へ、WEB上から確認できた機能で〇×をつけているので、もし間違っている場合はご連絡ください。
表をご覧いただければわかる通り、安いSFAと侮るなかれ、ほぼどのSFAも営業活動上で必要と言われている機能を網羅しています。
顧客・案件・日々の商談の情報共有についてはどのSFAを選んでも出来ると言えるでしょう。
興味深いのは今回ピックアップした4つのSFAのうち3つに日報機能があることです。
やはり日本の商習慣、というよりもマネジメント文化に日報が根深く残っており、商談単位で情報を共有するのではなく、1日の流れ=日報として情報を共有する文化があり、日報を共有できるSFAが求められていることを示しています。
また同様に日報機能があるSFAにはコメント機能が必然と付いていました。
これも日報文化をWEB上で行うためのものでしょう。
安いSFAと高額なSFAの違いは?
ここまでで考えると、安いSFAでも十分に事足りそうな感じがします。
では安いSFAと高額なSFAでは何が違うのでしょうか?
答えは「汎用性(≒自由度)」にあると筆者は考えます。
やりたいことが明確だがITリテラシーの低い企業の場合、SFA検討当初の目的を達成するためには安いSFAで十分と言えます。
しかし、いずれ運用に慣れ、求める機能やデータの範囲が広くなった時に物足りなくなるケースが考えられます。
その時に安いSFAだと、機能拡張が出来ず、メーカーに個別に必要な機能を作ってもらう必要があります。
これがいわゆる「カスタマイズ」と呼ばれるものです。
新たな管理項目の追加というレベルの話であれば設定の範囲で可能ですが、機能の拡張や基幹システムとの連携となるとカスタマイズが必要になります。
高額なSFAであれば、これが可能になるのです。そしてその最前線を進んでいるのがSalesforce(SalesCloud)です。
という話をすると・・・
「やはりSalesForceを導入しておけば間違いないのね?」
と言われる企業が多いのですが、私の個人的な意見で言うと
『まずは安いSFAを導入して、使い倒せるようになりなさい!』
です。
SFAは個人利用のツールではなく、全社(全営業マン)で使えるようになってこそ効果を発揮するツールです。
よって、コスト(初期投資および月額費用)面のリスクを考えた時に、まずは安いSFAで自社においてSFAを使えるか否かを検証するフェーズが必要です。
使えること、つまり運用できることがわかり、活用するというフェーズになって機能が足りなくなってから高額なSFAを検討した方がいいと私は考えます。
今のSFAにはたいていCSV出力機能がついているため、データ移行がネックになることはありません。
将来、安いSFAから高額なSFAに切り替える時にデータ移行がボトルネックとならないよう
「CSVで全てのデータを出力できますか?」
と、安いSFAを導入する際には尋ねておいた方がいいでしょう。
CSVで出力さえ出来るのであれば、ITツールの運用に不安が少しでもある場合、安いSFAをオススメします。