最近、クライアントからの依頼で案件・商談管理という点に絞ってセールスフォース(=営業支援システム、SFA)を調査してみました。
今日は案件管理という点から各社のSFAを比較してみます。
営業における案件・商談管理ってそもそも何?
セールスフォースメーカーの各社ホームページを見てみると、その多くに「案件管理」という言葉が並んでいます。
念のためセールスフォース(以下、SFA)における「案件」と言う言葉の定義をしてみましょう。
私はSFAにおける「案件」とは・・・
契約(受注)できるかもしれない商談のこと
と定義しています。
社内のプロジェクトのことを案件と呼んだり、他にも様々な用途で案件という言葉は使われますが、今回の記事では上に書いた意味だとご理解ください<m(__)m>
なぜ営業部門において案件管理が重要なのか?
この記事をご覧の経営者、営業マネージャーの方、少しお考え下さい。
なぜ営業部門において案件管理は必要なのでしょうか!?
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はい、色々と理由は出てくるはずです。
1.来月以降、どれくらいの売上が見込まれているか把握したいから
2.マーケティングによりどれくらいの案件が創出されているか把握したいから
3.営業マンが各案件を契約するためにどんな手を打っているか把握したいから
4.商談の各フェーズの進展率(転換率)を把握したいから
などなど様々な理由が出てくるでしょう。
だいぶザックリではありますが、上に挙げた4つはどの会社の営業部門にとっても共通の案件管理をする理由ではないでしょうか。
営業部門のマネジメントにおいて、上に挙げた4つの理由に優先順位をつけるならば
1>2>3>4
と思います。
※ケースによって優先順位は前後すると思いますが。
各SFAの案件管理機能を比較
前置きが長くなりましたが、ようやく本題です。
各SFAの案件管理機能はどう違うのかを表でまとめて、比較してみました。
製品名 | SalesCloud | eセールスマネージャー | SalesForceAssistant (顧客創造日報) |
ZohoCRM | Sansan | Senses | Ecrea |
メーカー名 | セールスフォースドットコム | ソフトブレーン | NIコンサルティング | ゾーホージャパン | Sansan | マツリカ | エクレアラボ |
売上見込管理表 | △ ※ダッシュボード作成 |
〇 | 〇 | △ | ? | 〇 | 〇 |
パイプライン管理 | △ ※ダッシュボード作成 |
〇 | × | △ | ? | 〇 | △ |
チャネル分析 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ? | 〇 | 〇 |
案件別商談履歴 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
営業ノウハウ共有 | △ | ? | 〇 | △ | ? | 〇 | × |
価格(1人) | 9,000円 | 6,000円 | 4,000円 | 2,400円 | 50,000円(1社) | 5,000円 | 2,000円 |
※2018年1月 当サイト調べ(各社のWEB上の機能紹介より機能有無を判断)
業界No.1のSalesForce(セールスフォース)は自由度が高いため×がありません。
ユーザー企業が設定・カスタマイズすることで自社の案件管理に必要な表やグラフを表示させることが出来ます。
またSalesForceと同様に〇の多さが目立つeセールスマネージャー。
このソフトは案件を受注するまでのプロセス管理(※プロセスマネジメント)を行うためのツールとして発展してきたSFAです。
それゆえ他のSFAと比較すると一日の長があると言えます。
そして全てに〇がついたSensesですが、こちらは新興SFAです。
筆者はクライアント企業がお試ししていたのでデモ画面を見ましたが、案件管理においてはシンプルで使いやすそうという感想です。
さらに売上予測の精度UP、受注率アップのための分析機能の見やすさにおいても便利性がとても高いと言えるSFAでした。
Sensesを紹介するための広告記事みたいになってしまいましたね^^;
※決して回し者ではありません・・・。
表に挙げた他のSFAは上記3つと遜色のない機能ではありました。
各社全てを触れてみたわけではありませんが、案件管理機能については入力のしやすさ、そして登録したデータを見たい形=自分が必要として分析が出来るか否かが重要です。
よって案件管理のためにSFAの導入をお考えの場合は、各社のデモを見たり、お試し版に触れてみることをオススメします。
SFA(ITによる案件管理)を導入すべき企業とは
最後にSFAで案件管理すべき企業について考えてみます。
まず既存の取引先を定期的に回って、リピート注文を繰り返し受けるような営業スタイルである問屋や卸の会社にとってはそこまで必要のない機能と言えるでしょう。
問屋や卸においてもSFAの案件機能を駆使して、売上見込を立てることは可能です。
ただ、1件1件を登録する手間に見合った活用が出来るかは「?」です。つまり費用対効果が見えません。
案件管理は・・・
・商談単価が高い(100万以上)の案件を毎月10件以上は抱えている
・取扱い商品数が多く、クロスセルやアップセルが営業の主活動である
・受注、契約までのスパンが長い(かかる)製品やサービスである
・見込客の中の様々な立場の人と交渉、説得する必要がある製品である
このような営業活動をしている業種に向いているでしょう。
上記営業活動に当てはまる会社において、たいていはExcelで案件管理を行っていることが多く見られます。
Excelでの管理方法によりますが、本日紹介したとりSFAの案件管理機能では案件情報を登録するだけで、様々な活用が可能です。
是非、お試しください。