Salesforce(セールスフォース)とは
SFAを検討している人ならほぼほぼほぼ100%聞いたことがあるはずである「Salesforce(セールスフォース)」という名前。SFAがセールスフォースオートメーションの略なので、その意味で使っている人もいるかもしれませんが、ほぼ多数の方のセールスフォースが意味するのは「セールスフォースドットコム社」のことでしょう。
※むしろSFAが何の略なのかは知らず、セールスフォースという会社・商品について知っているという人の方が多いのではないでしょうか。
セールスフォースドットコム社とは・・・Wikipediaの力を借りましょう(笑)
セールスフォース・ドットコムは、前オラクル幹部のマーク・ベニオフにより、 業務アプリケーションをウェブサービスとして提供するというコンセプトのもと、1999年3月8日に設立された。SaaSタイプの本格的なクラウドコンピューティング・サービスの提供企業としては最初とされる。
(Wikipedia-セールスフォース・ドットコムより引用)
諸説ありますが「クラウド」という言葉を一般用語にしたのはセールスフォース・ドットコム社のSaasが発祥だと言われたりしてます。
外資系企業のセールスフォース・ドットコム社ですが、日本での活動はどうかというと・・
日本法人である株式会社セールスフォース・ドットコムは、2000年4月に設立。拠点は、東京本社と大阪および名古屋の3箇所。企業向けクラウドコンピューティング・サービスの提供事業者として、日本国内でも多くの企業への導入実績を持つ。特に2007年の郵便局会社(当時は日本郵政公社)での導入は話題を呼んだ。日本国内における導入企業数などは原則公開していないが、2009年10月時点で2,200社67万ユーザー、2012年1月には約5,000社に利用されていると幹部が語っている。その後2012年12月に開催されたプライベートイベントで、「国内5,400社が採用」「世界全体に占める売上げの割合が8%」と発表している。他にも、トヨタ自動車、KDDI、みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、損害保険ジャパン、日立グループ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ファーストリテイリング、ローソン、株式会社日本総合研究所、小田急電鉄、楽天など、規模・業種を問わず多数。2009年には環境省・経済産業省・総務省が所管するエコポイントのインターネット申請システムとして採用された。経済危機対策として実施された本件では、経済産業省から打診を受けてからわずか3週間でシステム開発を完了・稼働させ、同社サービスの信頼性や開発生産性の高さを示す事例となった。また、山梨県甲府市も定額給付金支給に当たって事務負担の軽減を図って導入している。
(Wikipedia-セールスフォース・ドットコムより引用)
このように超大手の事例が山ほどです。セールスフォース・ドットコム社のホームページを見ると大手に限らず様々な業種・業態での導入事例が書いてあります。
セールスフォースの特徴
メーカー名 | 株式会社セールスフォース・ドットコム |
価格 | クラウド:1ライセンス 3,000~30,000円 |
機能 | 顧客管理 案件管理 Chatter 見込客管理 マーケティング支援 代理店管理 ワークフロー レポート ダッシュボード 売上予測 他 |
導入サポート | ? |
導入社数 | 5,000社以上(国内) |
提供方法 | クラウドのみ |
セールスフォース・ドットコム社が提供しているSFAの商品名は
「Sales Cloud」
というものです。
Sales Cloudの特徴についてあげるとキリがないので一言で表現するならば
「なんでも出来る超自由度の高いSFA」
でしょうか。
違う表現をすれば「できないことはない」という凄ーーくカッコいいセリフが似合うSFAがセールスフォースです。
SFAパッケージの大半はシステム間の連携が出来ません。正確には「カスタマイズ」することで可能となります。このカスタマイズというのは別途有償でSFAメーカーに連携モジュール(機能)を作ってもらわなければなりません。しかしこれがセールスフォースであればメーカーの手を借りずともシステムに長けた人材が社内にいれば出来てしまうのです。
具体例を挙げましょう。
私がSFAメーカー時代に提案先からよく質問されてそのたび困っていた要件があります。
それが・・・
「数値項目同士で計算式を入れたいんだけどできる?」
という内容です。
2つの数値を四則演算による簡単な計算をすることを標準機能で対応できるSFAパッケージはいくつかあります。
しかし、「売価-原価×数量-代理店報酬」といった項目が3つ以上あったり、案件や企業など異なるマスタ間の項目を用いて計算式を埋め込むといったことは大抵のSFAパッケージソフトでは出来ません。
これがセールスフォースなら出来るのです!
セールスフォースの当サイト評価
機能Pt | 価格Pt | 導入サポートPt | 実績Pt | 合計Pt | ランキング |
10 | 2 | 2 | 10 | 24 | 4位 |
セールスフォースの評判
とはいえそんな「できないことはない」最強のSFAパッケージであるセールスフォースでさえ、国内では導入実績が数千社に留まっています。
その理由としては
- 価格が高い(何でもできるコースは15,000円/人(月額))
- なんでもできるがゆえに何から使えばいいか分からない
- 多機能を必要とするほど営業組織が成熟していない
というのがよくセールスフォースを検討している企業からの評判でした。
この中でも最後の「多機能」について言及する企業は結構多く、「ウチにはまだ早い」という結論に至ってしまうケースが多いようです。
私がよく例えとしてセールスフォースを「注文住宅」、それ以外のSFAパッケージを「建売住宅」と表現していました。
理想の営業像(住まい)が明確に描けている場合はセールスフォースがオススメです。営業像が明確でなく、ただ自社の営業部隊をITツールを用いることで少しは改善したいと考えている場合は他のSFAパッケージをオススメしています。他のSFAパッケージには標準機能として「使うと営業活動や営業マネジメントが楽になったり便利になる」機能がついているからです。
こんな会社にはセールスフォースがオススメ
よってセールスフォース(Sales Cloud)をオススメできる会社の条件としては・・・
- 営業活動を分析する専門部隊(チーム)がある
- 既にSFAを使っていて、そのSFAの機能面に不満がある
- 様々な営業管理帳票や営業報告書があり、それらの提出が完璧で営業情報共有文化が社内に根付いている
この条件を満たす場合にはオススメできます。
逆にまだSFAを使ったことないし、少しでもSFAの定着に不安がある場合には安価でコンセプトのあるSFAの導入を推奨します。
想像してみて下さい。
皆さんがもし携帯電話をこれまで一度も持ったことがなく、触れたこともない人がいたらスマホをオススメしますか?
まずはガラケーを持ってもらい、電話することを覚えさせませんか?(用途によると思いますが)
セールスフォースはスマホなのです。
もちろんセールスフォースでは用途を絞った運用もできるため超シンプルなSFAに見せることも出来ます。そういう意味で万能なSFAと言えますが、その場合には価格がネックになるかもしれません。