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無料の落とし穴!?サイボウズLive難民が続出?

目次

サイボウズLiveが2019年にサービス終了

昨年10月にサイボウズ社が「サイボウズLiveは2019年4月15日をもってサービス終了する」と発表しました。

これには100万人にのぼると言われるサイボウズLiveユーザーが発狂したのではないでしょうか。
無料グループウェアユーザーが2019年4月には難民と化します。

サイボウズLiveとは

そもそもサイボウズLiveとは何なのかを簡単に説明します。
当サイトはSFA/CRMというジャンルのソフトウェアの比較サイトですが、サイボウズLiveはグループウェアというジャンルに分類されるクラウドサービス型ソフトウェアです。

グループウェアではスケジュール管理、スケジュール共有、社内メッセージ、社内チャット、社内掲示板、Todoリスト、共有フォルダといった会社という組織を横ぐしで情報共有するためのITツールです。

グループウェア機能詳細

グループウェアが何たるかをご存知の方はこのパートは読み飛ばしてください<m(__)m>

スケジュール管理・共有

社員各々がスケジュールを登録し、自身の予定を管理するために利用する機能。
登録されたスケジュールは社員間で共有することが出来る。そのため、会議の予定やアポの同行、来社打診の日程調整が楽チンになる。
洒落たグループウェアだと空いている予定を自動検索し、候補をアップしてくれる。
また「この時間に会議をしたいのですがいいですか?」と打診機能がついていたりもする。
最近では、メジャーなグループウェアは標準機能としてGoogleカレンダーと連携できるようになっていることが多い。

社内メッセージ・チャット

社内用のメール機能。グループウェアのアカウントを持つ人同士がメールにて連絡し合うことが可能である。
またSalesforceがChatterをリリースしてから、各グループウェアメーカーもタイムライン機能を標準機能として搭載するようになってきた傾向がある。
タイムライン機能は、タイムラインへの投稿だけでなく、社員間のチャットとしても活用できる。(いわゆる社内LINEとして利用できる)

社内掲示板

紙に貼りだして通達していた掲示板の電子版機能。
掲示板に対して意見を言い合ったり、スレッドを階層管理することが出来る。
デザインはメーカーによって異なり、Wikipediaテイストの掲示板を提供しているグループウェアもある。

Todoリスト

その名の通りTodoを管理する機能。自身のTodoは当然のことながら、部下に対してTodoを設定し、進捗を管理することも出来る。
この機能についてよくご相談をいただくのが「プロジェクト管理」もしたい、という内容。
Todoを階層管理することでプロジェクト管理をすることは可能である。
ただし、グループウェアのいち機能のため、工数管理、タスク遅延による修正などプロジェクト管理で重要度の高い要件をクリアできない可能性が高い。

共有フォルダ

OfficeファイルやPDF、製造業なら図面などを社員間で共有するためのフォルダ機能。
ファイルサーバーがグループウェア内に乗っかっているというイメージでOKだろう。
ファイル単位、フォルダ単位でのアクセス権限の設定が可能。また最後にファイルをアップロードした日、人の管理も可能。
さらに便利なのがファイルの改版管理ができるところ。(メーカーによってはこの機能がない)

グループウェアのシェアとサイボウズliveリリースの背景

グループウェアソフトはSFA同様に沢山あります。
そしてサイボウズ社は多くのメーカーがしのぎを削っている中、中堅・中小企業向けのグループウェアの国産TOPメーカーです。

グループウェア 2017年 シェア
1位:サイボウズOfficr
2位:Office365
3位:サイボウズGaroon(ガルーン)
※引用:ノークリサーチプレスリリース「2017年中堅・中小企業におけるグループウェアの導入社数シェアと今後のニーズ

サイボウズLiveは、サイボウズOfficeやGaroonを必要としない規模である個人や小規模企業を対象に2010年、無料グループウェアとして提供し始めました。

ユーザー数は年を追うごとに倍々ゲームで増えていきました。

2011年4月12日 – 登録ユーザー数が10万人を突破したことを発表。
2012年8月7日 – 登録ユーザー数が30万人を突破したことを発表。
2013年1月4日 – 登録ユーザー数が40万人を突破したことを発表。
2013年5月9日 – 登録ユーザー数が50万人を突破したことを発表。
2014年10月15日 – 登録ユーザー数が100万人を突破したことを発表。

Wikipediaより引用

サイボウズLiveが素晴らしいのは、それまでITリテラシーが高くない、むしろ苦手な人達を振り向かせたことでしょう。

またサイボウズの社長の青野氏は熱い男(個人的印象ですが)でして、今年、東京都目黒区で5歳だった船戸結愛ちゃんが両親から暴力をふるわれ、亡くなった事件を皆さん、覚えていらっしゃいますか?
児童相談所の連携が図れていなかったことも要因の1つと言われる本件に対して、青野氏は事件から間もなく

とツイートし、実行に移されています。

このようにITを我々の生活、それもリテラシーが低い人に門戸を開くことに長けているのがサイボウズなのです。

・・・なぜかサイボウズ社について熱く語ってしまい、脱線しました。

とまぁ、サイボウズLiveとはこんな感じのツールです。

サイボウズLiveのサービス終了が発表

そして、繰り返しとなりますが2017年10月に2019年4月15日でサイボウズLiveのサービス終了をサイボウズ社がリリースしました。

サービス終了の理由がリリース文に書いてありましたので抜粋します。

システムの老朽化などにより、今後も安定的にサービスを継続するには抜本的な作り直しなどの投資が必要になっていること、有料サービスへのさらなる投資が必要になっていることを背景に、「サイボウズLive」終了を決断いたしました。

サイボウズ社 サイボウズLiveサービス終了のお知らせより引用

真意は分かりませんが、そもそも無償提供してくれていたこと、そしてそれによってITリテラシーが高まったことに感謝せねばなりませんね。

一方で・・
使いやすい上に無料だったサイボウズLiveがなくなるなんて、、、この先、どうすればいいんだーーー( ;∀;)
という半狂乱の人がいらっしゃるのもとても理解できますが、無料だったので文句は言えませんよね^^;

では前置きが長くなりましたが、サイボウズLiveユーザーが切り替える(移行する)のにオススメなグループウェアを紹介してまいります。

サイボウズLiveから移行するのにオススメなグループウェア

サイボウズLiveから移行するオススメなグループウェアをまとめてみましたので、まずは一覧で紹介します。

グループウェア名 メーカー名 月額 スケジュール管理 社内メッセージ 社内
掲示板
Todo
リスト
共有
フォルダ
SFA機能
の追加
1 サイボウズOffice サイボウズ社 500円
2 サイボウズkintone サイボウズ社 780円
3 Slack Slack Japan 無料 × × × × ×
4 Stock リンクライブ社 無料 × × ×
5 R-Group Rグループ社 無料 ×
6 GRIDYグループウェア ナレッジスイート社 6,000円
※アカウント無制限
7 Zoho connect ゾーホージャパン社 96円
※最低利用人数25名
8 Ecrea エクレアラボ 500円
9 NIコラボ NIコンサルティング社 380円

※2018年8月当サイトが各メーカーのwebサイト上の情報をもとに作成しました。
内容に差異がある場合がありますのでご注意ください。メーカーの皆さま、内容が不十分の場合、ご指摘いただけましたら修正致しますのでお問合せよりご連絡ください。

こう見てみると、無料で主なグループウェアの機能を網羅しているのはR-Groupくらいです。
表には挙げませんでしたがGoogleカレンダーやGoogleドライブはグループウェアの機能と言えます。ですが、機能毎にソフトが独立しているため、サイボウズLiveのように1画面上にスケジュール、Todo、チャット、フォルダ共有などの機能が備わっているとは言い難いため外しました。

以上の情報を条件にサイボウズLiveからの切り替えを考えると・・・・
1.R-Groupへ切り替える
2.SlackやGoogleカレンダー、Driveなど機能特化型のアプリケーションを複合利用する
3.サイボウズOffice(他同等金額レベルの有料グループウェア)と契約する
の3択でしょうか。

R-Groupは無料ゆえに怖さがありますね。無料なのでまたサービス終了ということがありえそうです。
(SlackやGoogleカレンダーなども無料という点では同じですが、世界に名だたる企業なので安心感があります)

そう考えると無難な選択は有料の低額グループウェアの切り替えでしょう。

ご利用機能に応じては2の通り、機能特化型アプリケーションに切り替えるのはありかもしれません。ご参考までに無料ソフトでまとめると・・・

スケジュール管理・共有のみ利用時の切り替え候補

Googleカレンダー

カレンダーだけでなく、フォルダ共有も使っていればGoogleドライブを組み合わせて利用できる点もプラス要素です。

社内メッセージ・チャット利用時の切り替え候補

Slack、Chatwork

皆さんご存知のチャットアプリだと思います。スマホアプリもあるので、(チャット面に限れば)サイボウズLive以上に便利に利用できるはずです。

社内掲示板

Stock

1テーマを広く社内共有する場合にはStockが向いているはずです。

Todoリスト

Googleタスク、Wunderlist

Todo管理についてはPC・スマホ対応した様々なソフト・アプリケーションがリリースされています。
ちなみに私はWunderlistをヘビーユーズしています。

フォルダ共有

Dropbox、Googleドライブ

文書やファイルをクラウド上で共有するアプリで有名なのはDropboxですね。
GoogleカレンダーやGoogleタスクを利用するならばGoogleドライブでもいいでしょう。

サイボウズLiveから切り替え・乗り換え時の注意点

切り替え先、つまり新しいグループウェアの選定が決まると、気になるのが過去のデータの移行です。

サービス終了のリリースにある通り、移行ツールが用意されていません。
フォルダ共有内のファイル以外はCSVで出力できるので、移行先グループウェアでCSV入力の対応がなされているのであれば大きな手間はかからないでしょう。

ただしフォルダ共有のファイルについては1件ずつ改めてアップする必要がありますのでご注意ください。

最後に

多くの方の情報共有基盤となっていたサイボウズLiveの終了は寂しい限りです。
しかし、繰り返しとなりますが無料だったので文句は言えません。

むしろこれまでの感謝の意を表して、またUI的にも慣れているはずなのでサイボウズOfficeに切り替えるのが最良の手かもしれませんね。
(サイボウズOfficeであれば国内シェア1位ですし、サービスを終了することはないはずですし)