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ノーコードアプリとパッケージ型SFA、どちらがオススメ?

ここ数年、「ノーコードアプリ」「ノーコード開発ツール」というキーワードがソフトウェア業界およびシステムを導入して業務効率化・業務改善を図ろうとしている企業の間で話題です。

TVで「ヒョウケイさんが重すぎる~」というkintone(サイボウズ社)のCMをご覧になった方も多いのではないでしょうか。

このkintoneはノーコードアプリの代表格といえるソフトウェアです。

今回はノーコードアプリで作るSFA(営業支援システム)とパッケージ型のSFA、どちらが良いのか、当サイトとしてはどちらをオススメするのかを企業レベル別に紹介していきます。

目次

ノーコードアプリとは

そもそもノーコードアプリとは何なのかというと、この記事の中では次のように定義させてください。

営業支援に必要な情報をプログラミング不要で、決まった情報に限らず自由に入力・参照できるシステム

これに対して異論がある方は多いと思うのですが、あくまで今日に限っての定義です。

そしてこのノーコードアプリ定義に当てはまるSFAは何があるのかというと、当サイトで紹介しているSFAの中では・・・
Salesforce
kintone
と言えます。

ではそれ以外は何系アプリと言えるのかというと、今日は「パッケージ型SFA」と名づけておきます。

住宅を例に出すとノーコードアプリ型SFAは注文住宅です。
対するパッケージ型SFAは建売住宅です。

注文、建売と同様にノーコードとパッケージにはそれぞれに良さがあります。

ノーコードアプリとパッケージ型SFA、どっちがオススメ?

ノーコートアプリ系SFAとパッケージ型SFAについて、それぞれの特徴を表にまとめてみました。

ノーコードアプリ パッケージ型SFA
初期設定難易度
運用後の設定変更容易性
立ち上げまでの期間
営業マンにとっての利用しやすさ 〇(◎)
営業データの活用 〇(◎)
アプリ(ソフト)価格 高額 低額~高額
月額サポート(保守)価格 高額 低額~高額
リスク 低~高

※いずれの項目も当社サイトの主観です。

上の比較表をもとに今日の結論をまずは申し上げます。

ノーコードアプリ系SFAとパッケージ型SFAではそれぞれオススメできるケースが異なります。

まずノーコードアプリ系SFAをオススメできる企業は以下に当てはまる会社です。
・投資コストを長期間で計算して回収することが可能である
・導入前に目的、目標を緻密に練ることができる
・導入後に定期的に活用レベルを検証することができる

より具体的に言えば
・情報システムや営業企画部門がある
・プロジェクトメンバーを組む余力がある
・月10万以上のカスタマイズ外注コストを払う投資余力がある
一概には言えませんがこのような条件を満たすことが出来る会社にとってはノーコードアプリが良いと言えます。

また一言でいえば中堅以上の会社にオススメということです。

一方でパッケージ型SFAをオススメするのは
・営業戦略がなく、現場任せである
・SFA導入にあたって運用ルールなど設計を任せられるメンバーが社内にいない
という会社です。

・50名以下の中小企業である
・IT投資はこれまで控えめだった
このような会社にとっては自在性の高いノーコードよりもパッケージ型SFAの方が運用リスクおよび投資リスクが低いので良いと思われます。

では比較表のそれぞれの項目を説明してまいります。

ノーコードアプリは初期設定難易度が高い

ノーコードアプリは上述した通り注文住宅です。
住宅(SFA)に対して強いこだわり
住宅(SFA)に関する理想論
住宅(SFA)の設計に対して熱く議論できる時間
これらを持っていないと自社にとってピッタリなSFAを構築することが出来ません。

自由に作り込めるがゆえに時間と知識を求められるのがノーコードアプリ系SFAです。

逆に言えば
・確固たる営業戦略とマネジメント手法
・ITに対する高いリテラシー
この2つを持っていればノーコードアプリの方がやりたいことを実現できる可能性が高いはずです。

パッケージ型SFAの場合は、営業活動をよりしやすくするための設計に初期段階からなっているケースが多いです。
なので戦略を見直したり、マネジメント手法を改めるという必要はありません。
また、項目を追加したり、名称変更するレベルで使い始めることが出来るので初期設定難易度は低いと言えるでしょう。

運用後の設定変更が難しい

初期設定同様にSFAに対して思想やちゃんとした設計をしておかないと設定変更が難しくなってしまうのがノーコードアプリです。

せっかく1年運用したにも関わらず、途中で設定変更してしまったので必要なデータが集計できなかったということがあり得ます。

将来を見据えた設計を求められるのがノーコードアプリなのです。

対してパッケージ型SFAは良くも悪くも設定変更が簡単です。
というのも集計できるデータがパッケージゆえにあらかじめ決められているケースが多く、設定変更の影響を受けない仕様になっている場合がほとんどです。

以上より立ち上げまでの期間をノーコードアプリの方が要してしまうことは想像いただけるかと思います。

営業マンにとっての利便性はノーコードアプリか

しっかりと設計されたSFAであれば営業マンにとっての使い勝手が良いはずです。
というのも最小限の情報入力で最大活用できるよう設計されているはずだからです。

パッケージ型SFAだと最低限入力すべき情報が意外と多かったりします。

営業データの活用

入力と同様に情報活用においてもノーコードアプリの方が当然のことながら融通が利きます。
見たいデータのグラフや表をダッシュボードに設計することが出来るからです。

パッケージ型SFAではグラフや表を決められたテンプレートの中から選ぶケースがほとんどです。

よってテンプレの中に必要としているグラフがない場合、メーカーにカスタマイズ(別途有償)してもらわなければなりません。

このようにデータ活用面についてはノーコードアプリの方が自由度が高いと言えます。

費用面の比較

ソフト自体の価格はノーコード、パッケージで大差ないと思われます。
※注 パッケージ型SFAの中には機能を絞り込むことでとても安いソフトがあります。単一や少ない機能を希望する方にはパッケージ型SFAに絞って検討することをオススメします。

ただ、ノーコードアプリ型SFAを初期段階で外部業者に設定してもらう場合、だいたいの業者が「保守費用」と名の付くランニングコストを要求してくるはずです。

ノーコードアプリ系はメーカーが有償設定することは少なく、ノーコードアプリ設定業者が請け負うケースがほとんどです。

彼らは・・・
・設定代行費用(初期費用)
・運用後の管理代行(ランニング費用)
で生計を立てていますので、当然のことながらイニシャルとランニングを請求してきます。

なので総合してみると外部業者が絡む分、ノーコードアプリSFAの方が初期費用・ランニングコストともに割高になることが多くあります。

ノーコードとパッケージ型SFAの比較まとめ

今回はノーコードアプリ型SFAとパッケージ型SFAを比較してみました。
それぞれ一長一短があって、合う会社と合わない会社があります。

SFA選びにおいて何より大切なことは自社のレベルと営業課題を照らし合わせて、それにピッタリなSFAを選ぶということにあります。

何でもできるノーコードアプリ型SFAが必ずしも正解になりませんし、逆にパッケージ型SFAでは物足りない会社もあるはずです。

この記事がSFA検討の一助になれば嬉しい限りです。

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