前回はSFA/CRM導入にあたって多くの企業から問合せをうける入力負荷について、実際の入力時間データを例示し、実はそこまで負荷が高くないことを示しました。
とはいえ、SFA/CRMをご検討、比較されている皆さんの会社において、今は何も営業情報を蓄積・共有していないというケースの場合、情報入力の負荷は0(ゼロ)です。
SFA/CRMを導入すると、少なくとも負荷はかかります。
そのため前回実証した多少の負荷でも入力を頓挫して、SFA/CRMの運用を断念される企業は多くあります。
今回は
どうすればSFA/CRMを運用頓挫を避けられるか
という点について、準備すべきことや運用のポイントを挙げてまいります。
SFA/CRMの入力は大変?
先日、SFA/CRMの導入を検討している企業(当社クライアント)がSFAメーカーを読んで、商談していた際に
「ウチの営業社員にはキーボードを叩くことにすら慣れていない古い人が多い。入力が定着するか不安なのだが、御社のソフトなら平気?」
と質問していました。
これに対してあるメーカーは
「スマホでもPCでも簡単に操作できるから必ず入力できるはずです!」
と回答されていました。
入力不安がある企業に対して、多くのSFA/CRMメーカーがこのような反論を行います。
皆さん、このやり取りがあった際には注意が必要です。
この回答は少し論点がズレています。
キーボード操作がおぼつかないこと
これが論点です。
キーボード操作がおぼつかないというのはソフトウェアのUIで解決できる次元の問題ではないと私は考えます。
キーボード、いえPCに触れる機会が圧倒的に少ないことが理由の1つでしょう。
そして、
・PCで資料作成することがない
・報告書をPCで作って提出する文化がない
・メールを使って顧客とやり取りする機会が少ない など
といった主な原因が考えられます。
またこういったビジネスマンはえてしてスマホではなくガラケーであることも多いことでしょう。
上述した原因に対して、入力しやすいSFA/CRMだから運用定着できるはず、というのは少し暴力的な解決策ではないかと私は思うのです。
PCに不慣れな人に対してSFA/CRMをどうやって定着させるのか
ではここからが本題。
UIが優れていて操作がしやすいSFA/CRMを導入したからと言って、PC操作が苦手な営業マンが入力するとは限りません。
会社にとって最大の不利益は
せっかく高いコストをかけてSFA/CRMを導入したのにロクに入力せず使わなかった
ケースです。
不利益を被ることを防ぐことが目的なので、これを裏返すと
営業情報を入力することに慣れていれば、ロクに入力しないという可能性は低い
と言えます。
SFA/CRM以外の無料の手段を使って情報共有をテストする
つまり
PCでの入力に慣れてもらう
=営業・商談情報の報告文化を醸成する
これこそがPC操作が苦手なことによる入力不安に対する解だと私は考えます。
具体的には・・・
・Excelやメールで営業週報を提出するようにさせる
・営業日報でその日の商談内容を共有させる
といったアプローチが挙げられます。
個人的には日報がオススメです。
日報自体の必要性については「?」ですが、日報を書く、共有する文化が醸成されていると、SFA/CRM導入時に・・・
これまで(Excelやメールの日報)よりも大変だな~という印象を受ける営業マンは少ないはずです。
いくら良いソフトウェアを入れても入力者のスキルが足りない場合、運用は定着しません。
SFA/CRMメーカー営業マンの言葉を鵜呑みにせず、入力不安がある場合、まずはしっかりと入力文化を作った方がリスクを回避できることは間違いないでしょう。
はい、コンシェルジュが申している通り、今日は極端な例をもとにSFA/CRMの運用頓挫を回避する方法を書きました。
SFA/CRMは運用前のルール設計が重要です。
そのためメーカーに協力してもらって、プロジェクトとして導入を進めることが一般的です。それはつまりある程度の導入コストがかかってしまうことを意味しています。
運用を頓挫してしまうとこの導入コストおよび入力に費やした営業マンの時間コストが無駄になってしまいます。
それらの無駄をあらかじめ排除するためにも、無料や低額の手段を用いてテストしたりして、SFA/CRMの運用を想定した情報共有を行っておくことをオススメします。
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