IT導入補助金とは
昨年からスタートしたIT導入補助金が今年も公募を開始しました。
このIT導入補助金ですが、
中小企業で営業支援システム・SFA・CRMを検討しているのであれば、活用しないと損!と自信を持って言い切れます。
そもそもIT導入補助金とは何なのかと言うと、中小企業が(経産省の認定を受けた)ITツールを導入して生産性を高めることを狙った経産省の施策です。
具体的な補助内容は下記の通り。
補助対象経費 | ソフトウェア、クラウド利用費、導入関連経費等 |
補助率 | 1/2以内 |
補助金額 | 上限額50万円 ・ 下限額15万円 |
補助対象者 | 日本国内の中小企業者等が対象です。他にも企業組合等の組合関連や医療法人、特定非営利活動法人なども対象です。 |
今年度のIT導入補助金で注目すべきは予算が500億円になっているという点です。
昨年度は100億円でした。つまり5倍もの予算が組まれているのです。
そしてここが重要なポイントなのですが、1/5だった昨年でさえも一次公募の採択率は80%にのぼると言われています。
既に広く認知され始めているものの、今年は5倍の予算が組まれていることから一次公募は昨年とまではいかないものの高い採択率が期待されます。
さらにIT導入補助金は他の補助金に比べて申請および報告の手間が格段に少ないこともメリットに挙げられます。私のクライアント企業が昨年度のIT導入補助金に申請し、採択をうけましたが、申請書類の作成に60分もかからなかったそうです。
また1年経過の効果報告の書類作成に至っては15分くらいで完了したと言っていました。
このように高い採択率と申請の手間がラクと言う点から中小企業が活用すべき補助金と言えるでしょう。
IT導入補助金の対象となるSFA(営業支援システム)を調べてみた
上述しておりますが、IT導入補助金に申請するためには経産省の認定を受けているITツールでなければなりません。
そうです、全てのITツールが対象になるわけではありません。
ということで、今回はIT導入補助金の対象となっている営業支援システム・セールスフォース(以下、SFA)を調べてみました。
SFAメーカー名 | ソフト名 | IT導入補助金対象 | 導入実績(社数) | 販売実勢価格帯 |
NIコンサルティング | Sales Force Assistant 顧客創造 | 〇 | 4900社 | ~112,500,000円 |
エクレアラボ | Ecrea | 〇 | 80社 | ~24,000円 |
ゾーホージャパン | zohoCRM | × | ||
セールスフォースドットコム | SalesCloud | × | ||
ソフトブレーン | eセールスマネージャー | × | ||
Sansan | Sansan | 〇 | 7000社 | ~6,600,000円 |
ナレッジスイート | Knowledge Suite | 〇 | 4700社 | ~2,000,000円 |
システムズナカシマ | NICE営業物語 | 〇 | 300社 | ~3,000,000円 |
カイエンシステム開発 | BizMagin | × | ||
マイクロソフト | Dynamics 365 | × | ||
ワンズファクトリー | ワンズ営業日報 | × | ||
マツリカ | Senses | × |
※上の表は2018年4月27日現在、https://www.it-hojo.jp/の「IT導入支援事業者検索」にてヒットした当サイトに掲載しているSFA(クラウド版)です。
※IT導入支援事業者検索ページで、「営業エリア:東京」「取り扱い業種:製造業」と入力し、。
その後、「法人名・幹事社名」に各メーカー名を入力して検索しました。
※国産SFA大手メーカーであるソフトブレーン社はIT導入支援事業者としての認定はうけているものの、eセールスマネージャーがITツールとしての認定を受けていないため、2018年4月27日現在ではIT導入補助金の対象になっていないということですね。
※記載している導入実績および販売実勢価格帯はIT導入補助金ページの「ITツール詳細」ページより引用しています。
こう見てみると、世界No.1のセールスフォースはIT導入補助金の対象になっていません。マイクロソフト、zohoも対象になっていないことから外資系は補助金関連に興味を示していない、ということでしょうか。(あくまで推測)
また当サイトのランキングには掲載しておりませんが、最近露出の多いSenses(マツリカ社)も対象にはなっていませんでした。個人的に新興SFAとして注目している1つではあったので、もったいないな~と思っています。
IT導入補助金対象SFAを比較して気づいたこと
日本国内のSFAシェア
上のIT導入補助金対象SFAの比較表を見ると、これまでソフトブレーン社、NIコンサルティング社が国産メーカーとしてトップを争っていると思っていましたが、(あくまで導入社数という観点で言えば)Sansan社がダントツの実績を誇っている、つまり国産SFAとしてはトップシェアを占めていることが分かります。
やはりマスなプロモーションにより多くの顧客を獲得しているのでしょうか?
個人的な推測に過ぎませんが、Sansan社の導入実績にはEightプレミアムの実績も含まれているような気がします。実際のところはどうなのでしょうか??(詳細情報求ム)
またエクレアラボ社の実績が少ないことは新興SFA(確かリリースして2年くらい)であることから理解できますが、システムズナカシマ社はNICE営業物語を販売して10年以上経っているはずなのに300社です。
ここから推測できることとして、NICE営業物語はkintone連携している数少ないSFAなので、近年はそっちに注力しているのかと思われます。
各社の実質販売価格からみる中小企業向けSFAはどれ?
もう1つ気づいたことは「販売実勢価格帯」面です。
販売実勢価格帯はIT導入補助金の事務局ホームページに「~●●円」と書かれています。
つまり最高値が記載されているということです。
最高値とはいえ、とはいえですよ。
NIコンサルティング社のSales Force Assistantの1億円オーバーをみると中小企業にとってはビックリですよね^^;
またエクレアラボ社のEcreaを除く、他のSFAについても200万円オーバーの記載があり、
「IT導入補助金で最大50万円戻ってくるとしても継続的に利用していくことを考慮したら、コストの負担が半端ない・・・」
と感じてしまいました。。。
この販売実勢価格帯だけを見ると、コストリスクにビビってしまいます。。。
IT導入補助金を使ってSFAの導入を検討している方はトータルコストをよく確認した方が良いでしょう。
IT導入補助金でSFAの導入をオススメする理由
IT導入補助金を活用して売上アップ面を強化しようと考えた時、考えられるITツールといえばホームページ制作やSFA、マーケティング関連でしょう。
この中で私はSFAやマーケティングオートメーションをオススメします。
理由をあげると・・・
もし私が補助金の採択を決定(審査)する立場であったとした場合、ホームページという無形サービスでは具体的にどんなwebサイトを構築するか分かりません。
また、webサイトは制作しただけでは一銭にもならず、プロモーションが必要となります。
ってことは結局営業マンの足を使ったり、プロモーションの費用対効果を上げるツールが必要となるわけです。
つまり、営業マンの営業活動を効率化させるツールやマーケティングの費用対効果をアップさせるツールの方が短期的な改善効果に繋がる気がするということです。
ということは、SFAやマーケティングオートメーションでIT導入補助金の申請をした企業を採択すると思いませんか?
上述したことは、あくまで私が審査員だったら・・・という仮定の話ですが、昨年度、認定をうけたWEB制作会社の申請がことごとく不採択となり、とあるSFAメーカーでは100%の採択率だったという話を聞いたことも理由の1つです。
いずれにせよ中小企業が何かしらのITツールを導入して、生産性を高める絶好の機会です。
申請するのはタダですので、是非、チャレンジしていただくことをオススメします!
※営業部門の生産性についてはコチラで記事にしているのでご参考にしてください。
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