昨今、SFA/CRMの導入を検討している理由に「紙やExcelの営業日報をweb化して、入力・参照の効率を上げたい」という話をよく聞きます。
ということで、今回は営業日報機能を搭載したSFA/CRMをピックアップし、それぞれの機能を比較してみます。
営業日報の目的
本題に入る前に、そもそも営業日報をつけている、つけさせている企業はどのような目的で運用しているのでしょうか。
営業日報の主たる目的は
営業マンの行動管理
であると私は考えています。
どの営業マンがその日、どの企業とどんな商談を行ったのか
を営業マネージャーが確認することを主目的とした運用です。
行動管理というと、営業マンがサボらずにしっかりと営業しているかをチェックすることだけのように一見聞こえが悪く見えますが、運用がキチンとなされば営業マネージャー、営業マン双方にとってメリットがあります。
たとえば部下から提出された営業日報を営業マネージャーがしっかりと読み込み、各商談に対して丁寧にアドバイスを送っているならば、営業日報がない会社と比べて確実に商談進捗率や成約率は良いはずです。
営業マンからしても営業日報をキチンとつけるだけで、経験豊富なマネージャーから適切なアドバイスをもらえるので損どころか、有益なことばかりです。
逆に上司が読みもしない、また読んでも意味のない日報が書かれている場合は会社にとっても営業マンにとっても時間ばかり取られていて不利益な業務と言えます。
営業日報のフォーマットでよく見られるのは下のようなものです。
ルートセールスの場合だと少し異なりますが、案件型の企業ではこういった日報で商談(案件)名と商談内容、次回アプローチ日を記載させるケースが多く見られます。
次回アプローチ内容を書いておくことは日報がアナログ、デジタルいずれにせよオススメです。
営業マンが商談について何を感じ取って、どのようなアクションを採ろうとしているかが視えるので、よりアドバイスがしやすくなります。
営業日報をデジタル化するメリット
では続いて、上のパートで例として挙げたフォーマットがSFA/CRMの導入によってデジタル化された場合、どのようなメリットがあるかを考えてみます。
考えられるメリットとしては・・・
・紙(現物)を受け取らなくてもスマホなどWEB環境があればすぐに確認できる
・現物がなくとも日報に対してコメントができる=日報に対してのレスが速くなる
・コメントに対して営業マンも返信できるので、コミュニケーションロスが減る
・日報に書いてある各商談の過去の商談経緯を追うことができる
・日報の中の商談(案件)が案件一覧にまとまるので、案件管理表作成の手間が減る
・営業マンの目的別訪問件数が自動カウントできる
・営業日報に一定期間記載されていない顧客を抽出できるので営業モレがなくなる
パッと考えただけでもこんなにもメリットがあります。
紙やExcelの営業日報だとその日の営業活動を共有すると言う一時的な情報共有に過ぎませんが、SFA/CRMであればデータとして蓄積されていくため、将来にわたっての営業資産になっていくのです。
営業日報機能を有するSFA/CRMの比較表
ここからが本題です。
営業日報機能があるSFA/CRMを比較表としてまとめてみました。
サービス名 | メーカー名 | 日報機能 | コメント |
Sales Cloud | salesforce.com | △ | △ |
SalesForceAssistant | NIコンサルティング | 〇 | 〇 |
Ecrea | エクレアラボ | 〇 | 〇 |
eセールスマネージャー | ソフトブレーン | 〇 | ? |
NICE営業物語 | システムズナカシマ | 〇 | ? |
Sansan | Sansan | ? | ? |
GRIDY SFA | ナレッジスイート | ? | ? |
zoho CRM | ゾーホージャパン | △ | △ |
※各ソフトのweb、パンフレット上の情報をもとに作成しました。
△:カスタマイズにて開発可能
?:機能を確認出来ず
各メーカーの皆様へ、もし情報に誤りがある場合はお問い合わせフォームよりご連絡いただけると助かります。
各機能について説明を加えておきます。
SFAの日報機能
SFA/CRMでは原則、1顧客に対しての1商談を登録します。
日報機能が搭載されている場合、1日の商談を1ページにまとめて表示してくれるため、日単位で営業マンの商談を参照する場合に見やすいという利点があります。
SFAのコメント機能
上司が部下の営業日報にアドバイスなどコメントを入力することがこの機能により可能となります。
コメントした内容は当人(営業マン)に即座に通知されるため、商談に対する経験豊富な上司のフィードバックを素早く受けることができます。
アドバイス全てをコメントで行う必要はなく、「明日この件についてミーティングしよう」といった営業コミュニケーションのキッカケとして利用している企業が多いようです。
まとめ
営業日報を紙やExcelで作成している企業にとっては営業日報機能が搭載されているSFA/CRMの方が運用当初の取っ掛かりはスムーズでしょう。
今回、比較表にまとめたように営業日報機能が標準機能として搭載しているSFA/CRMもあれば、カスタマイズが必要だったり、機能有無が不明のサービスも多いので、営業日報のデジタル化が機能要件に含まれる場合には必ずメーカーの営業マンに確認を行うようにしましょう。
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