マネージャーって何をマネジメントすればいいんだ?
前回「営業マンのセールスフォース活用」をお伝えしました。
第二回の今回は「営業マネージャーのマネジメントにセールスフォースを活用」という視点でお送りします。
まずそもそも営業マネージャーにはどのようなマネジメント業務があるのでしょうか。
- 売上目標(予算)対実績の月次・週次、はたまた日次での現状把握
- 目標達成のための施策立案と実行指示、進捗状況の把握
- 施策の徹底≒モチベート
- 部下が抱える案件・商談に対するアドバイス
- 経営幹部への報告書の作成
- 他部門との調整
- プロモーション施策の立案と実行、検証
- 営業ツールの制作
- 部下のTwitterの管理(会社や今の仕事への不平不満を管理)
- 「社長はわかってない・・・・」とバーで呟く
- 家族サービス などなど
こちらも前回に引き続き最後の方はだいぶ業務から離れてしまいました(笑)。
上に挙げたマネージャー業務をセールスフォース・営業支援システム(以下、SFA)ではどのように改善することが出来るのかを考えていきます。
SFAで予算対実績(予材)をスピーディーに把握
売上目標という予算に対して現状、どれくらいの売上が積みあがっているのか、を把握するために予算対実績、通称「予実(よじつ)」とか「予材(よざい)」と呼ばれるものを作成している営業マネージャーは多いのではないでしょうか。
SFAでは見込段階から商談情報を打ち込み社内で共有すると営業マンにとって何かと便利であるということは前回書いた通りです。そしてこの商談情報に「受注できたときの売上はだいたいこれくらい」という情報を打ち込んでおくだけで、SFAが自動的に売上見込を集計してくれます。
このようにSFAには
予算対実績集計機能
が搭載されています。
営業マネージャーはSFAさえ覗けば現状把握がいつでもどこでも出来るようになります。
部下に数字資料の提出をせっつく気苦労も減り、日単位で売上目標との差額対策を考えることが可能です。
施策、活動状況の見える化
皆さんの会社では「毎月●件の見積提出」とか「毎月新規顧客に■社訪問」といった活動目標を設けておりますでしょうか?
またルート営業スタイルの会社では取引先別への訪問漏れチェックなどをしていますでしょうか?
こういった営業マンの日々の活動状況を集計することにSFAは長けています。日々の商談情報データをもとに、誰が何件見積を出しているのか、何社の新規開拓訪問をしたのか、まだ取引先で訪問していない顧客はどこか?が容易に把握することが出来ます。
このようにSFAには
営業活動集計機能
が搭載されています。
売上とは、いうなれば営業活動の成果です。売上という形になってからでは状況把握と言えません。マネージャーは営業マンと一緒に日々どのような活動をすべきかから考え、その訪問活動状況を把握しなければなりません。
この営業活動集計機能により、立案したプラン通り営業マン(部下)が活動できているかをスピーディーに短いスパンでつかみ、的確な指示を出すことが可能となります。
※活動という言葉を並べましたが、KPIという言葉にも置き換えられますね。
商談アドバイスへのアドバイス
紙の営業日報をつけている会社であればイメージしやすいでしょう。
日報を上司に提出すると、上司が目を通して赤ペンチェック(コメント)とともに検印して部下に日報を返す、という方法で日々の営業活動に対するコミュニケーションをとっている企業は少なくないことでしょう。
SFAでは日々の商談、面談情報や案件の進捗状況に対してコメントを入れることができます。上司は部下からSFA上であがってきた商談情報にコメントを入れます。そうすると部下にSFA上、もしくはメールで上司からコメントが入ったと通知が飛びます。
このようにSFAには
商談アドバイス(コメント)機能
が搭載されています。
この機能により商談の翌日、遅くとも翌々日には経験豊富な上司のアドバイスが部下に届くため、商談を円滑に進めることが出来ます。これをSFAメーカーによっては「チームセリング」と名付けて、上司・部下が一体となってチーム戦で商談を進める体制を構築することを支援しています。
ただ、この話をするとよくいただく質問が
「全部、システム上で指示だったりアドバイスしないといけないんかのぅ・・・」
といったものです。
要するにフェイスtoフェイスの方がコミュニケーション量、質ともに多いはずなのになんでわざわざシステムでやらねばならないのか?という質問です。
これに対する私の見解としては
「フェイスtoフェイスで全然OK。むしろおっしゃる通り、フェイスtoフェイスの方が情報のやり取りはスムーズだし、指示の行き違いがなくなる。なので、SFAを『この商談の件、ちょっといろいろ聞きたいから明日打ち合わせしようぜ!』といった具合にフェイスtoフェイスの機会を増やすためのツールとして活用してほしい」
と考えています。
SFAはこんなマネージャーにオススメ!
今回ご紹介したSFAの各機能のとおり、管理志向型のマネージャーには間違いなく役立つでしょう。好きなデータがSFAから取り放題となるわけですから。
では放任型というか、背中で語るタイプのマネージャーにはどうかというと・・・・
今回ご紹介した中で1つでもピンと来るというか「やってみたい!」と駆り立てられた機能があったのであれば安いSFAから取り組んでみてもいいかもしれません。
私は絶対的にSFAを導入すべきだ、とそもそも考えていません。
SFAを使ったデータ分析型営業チームの構築に合っていない会社や、顧客データを活かした営業スタイルへの転換を考えていない(必要のない)企業にとっては不要だと思っています。
とはいえ、SFAは最先端の営業支援ツール(営業支援システム)であることは間違いありません。一度、取り組んでみて「ウチにはやっぱり合ってなかったなぁ」と失敗に終わっても、それもまた自社が強い営業組織になるためのプロセスではないでしょうか。
ITにアレルギーを起こすマネージャーもいるでしょう。
けど一度、肯定的&積極的に取り組んでみて、自社に合った営業マネジメントを見つけるためにもSFAは一役買うかもしれません。
なんかはっきりしない語り口ですみません(^_^;)
しかしこれが私の本音でもあります。
営業ポジション別のSFA活用について、次回がラストで、社長向けのSFA活用のポイントを書いてみます。
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